2009年07月07日

同人誌を作ろう!D印刷所マニュアルを読もう!

 今度の夏コミに初サークル参加であるにもかかわらず、今更この記事を見て慌てている人間はいないと信じたい。
 んで、今年の冬コミから参戦を検討している方は、今月中に準備を初めても決して早過ぎることはないですよ。
 いや、個人で本出せちゃう人は何とでもなるんですけど、自分ではイラストを描けないけれどもイラストを入れたい人間とか、合同誌(本来的な意味での同人誌)を出したい人は、早めに取り掛かるが吉です。人集めとかね。

・どんな原稿を入稿すれば良いの?
 
 印刷所マニュアルを読むのは初心者だろうがそうでなかろうが必須行為ですが、初めて同人誌を作る人間にとっては特に重要。
 具体的な作業に移る前に、利用を検討している印刷所に資料請求して送ってもらい、ひと通り目を通しておきましょう。一応、印刷所のサイトで読むこともできます。

 印刷所マニュアルでは料金制度や各種規定について確認することができるのですが、初心者にとって、それらは単なる確認以上の意味を持ちます。
 特に、「原稿作成方法」や「入稿の手引き」などが役に立つでしょう。
 どう役に立つかといえば、「同人誌の作成とは、具体的に何をすればいいのか」がわかるのです。

 言い方を変えるなら、初めてサークル参加申込をした直後のわたしは、「何を用意すれば、印刷所が本にしてくれるのか」をこれっぽっちも知りませんでした。
 そもそもデータ原稿って……どうやって入稿するの?
 イラスト原稿って、どんなサイズ・解像度のものを用意すればいいの?
 どんなファイル形式で、どんな処理をしておく必要があるの?
 文章原稿のフォント制限って何?
 小説本に挿絵を入れたいんだけど、この場合、ファイルはどんな風に整理すればいいの?

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posted by nekome at 23:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 同人誌を作ろう!

2009年01月25日

同人誌を作ろう!C計画を立てよう!

 早いとこ若いモンに引き継がせて、さっさと楽隠居しようという計画があるのです。
 ――なんて半分冗談はさておいて。

 今回は、同人誌――小説誌作成時の計画の立て方について。
 とは言っても、「正しい知識」を披露できるわけでもないので、実際にわたしがどういうスケジュールで動いたのかを公開しようと思います。
 なにしろ試行錯誤体験ですから、もっと上手いスケジューリングの仕方もあると思います。
 まあ、参考程度にはなるんじゃないかと。

・夏コミに向けての行動

 2月下旬:ブログ設置。
      コミックマーケットへのオンライン申し込み完了。
      ブログ始動。

 3月上旬:初SS執筆。
      (以降、書き上げたものはすべて公開)

      夏コミ用同人誌の小説原稿執筆者集め開始。

      小説原稿の編集・版組用に一太郎購入。
      Photoshopの入手。

 4月頭 :参加作家陣へ、原稿の詳細を通達。

 4月中旬:絵師さんへの挿絵依頼開始。
       (この時点では予約のようなもの)
       表紙イラスト、打ち合わせ開始。

 5月後半:自身の原稿を執筆。
       (この時点までに書き上げたSSは7作)

 5月末 :小説原稿、初稿締め切り。

 6月頭 :初稿に基き、挿絵の正式依頼。

 6月末 :小説原稿、修正稿締め切り。

 7月上旬:イラスト原稿締め切り。

 7月中旬:編集・版組作業終了。
       出力見本作成。
       データディスク作成。
   15日:印刷所へ原稿発送。
   19日:印刷・製本完了。見本本到着。

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posted by nekome at 16:07| Comment(2) | TrackBack(0) | 同人誌を作ろう!

2009年01月18日

同人誌を作ろう!B自ジャンルをアピールしよう!

 風邪で伏せってる間に、夏コミ申込期間に突入しちゃってました。ぐはー。
 ま、去年のわたしが初サークル参加を「決断」したのなんて、2月入ってからでしたけどね。今の時点で何もやってない人でも、2月までに申込書セットが手に入ればなんとかなるなる。

・で、どんな本を頒布するんだ?

 @とAの補足みたいなもんなんですが、言っておいた方が良いかなと。
 これはTSに限らず、どんなジャンルで活動する人にとっても重要なことです。
 どのジャンルの、どんな傾向の本を作るつもりなのか、堂々と伝えましょう。
 具体的に言うと、申込書(フォーム)の「頒布物概要」はしっかりと書きましょう、ということです。

 意外とここの書き方を知らない人が多いのですが、かなり重要です。

 小説なのか、漫画なのか。
 オリジナルなのか、二次創作なのか。
 ファンタジーなのか、SFなのか、ミステリなのか、学園ものなのか、戦争ものなのか。
 メイドなのか、巫女なのか、ケモノなのか、BLなのか、百合なのか、TSなのか。
 18禁なのか、全年齢向けなのか。
 男性向けなのか、女性向けなのか。

 自分たちの作る同人誌を構成するのが、どんな要素なのか。確定している限りで良いので、包み隠さず書きましょう。
 まさかこの期に及んで、TSで活動してるって書くのが恥ずかしいなんて奴ァいねえわな〜?
 大丈夫だ! アンタが「恥ずかしい」と思うことは、わたしがだいたい通過した!

 ちゃんと書いてくれないと困るんですよ、コミケ準備会――中でも配置担当スタッフが。
 例えば、「創作文芸」で申し込んだサークルで、頒布物を「創作小説」としか書いてないサークルがあったとする。
 とりあえず、「詩・短歌・俳句・替え歌」の島じゃないなってことはわかります。
 けど他の島の、どこに配置すべきなのかはさっぱりわかりません。
 硬派な本格ミステリ小説サークルの隣に配置しても良いのか、エロ有りでTSやら女装やらを扱っているサークルの隣に配置して良いのか、さっぱりわかりません。
 本当は本格ミステリ小説本を作っているのに、それを主張しなかったばっかりに18禁TSサークルの隣に配置されてしまったら、お互いに居心地悪い思いすること請け合いです。
 それで後から「あんな変態サークルの隣にするなんて!」とか怒られたら、準備会も困ってしまいます。

 必要以上に配置担当を悩ませる、「やりたいことのわからないサークル」はどうなるか?
 そりゃあ勿論、後回しにされるでしょう。
 枠に余裕がなければ、落とされます。
 作りたい本の傾向がわからないんじゃあ、やる気があるのかどうかもわからないですしね。

 当選したいのならば、スタッフの手を極力煩わせないよう、気を回すこと。
 そして、やる気を感じられる申込書を作成すること、ですね。
 ああ、「頒布物概要」に「やる気の表明文」を書くのは書類不備ですよ(笑) これホントにあるらしいんですが。
 「こんな本を作りたいんだ」と具体的に書くことによって、やる気の表明に代えましょう。

 また、当選するためにもですが、当選後、周辺サークルに迷惑をかける可能性を低下させるためにも、「18禁」「男性向け」といった要素が含まれる場合は、必ず明記しましょう。
 東の「男性向け」エリアならともかく、「創作文芸」エリアにおいて、「18禁TS」というのは劇薬です。
 隠してこっそり参加して、性倒錯なんて欠片もない健全サークルの間にうっかり挟まってしまったら、周辺サークルにかなり不快な思いをさせる可能性があります。
 その辺は自覚しておきましょう。

・島作っちゃおうぜ島!

 ……というのは遠い夢にしても(爆)
 自分たちがどんなジャンルの本を出すのか明記しておく、というのにはちゃんとメリットもあります。
 上に書いたことの逆、同ジャンルのサークル同士が一箇所に集まれる、というやつです。
 実際に、C75ではうちのサークルと「ゆっこの不思議な部屋」さんが、C70では「城弾シアター」さんと「ゆっこの不思議な部屋」さんが、それぞれ隣になっていますからね。
 同ジャンルの人が隣にいるというのは、やはり安心しますし、「ついでに覗いていく人」が現れるなど、支援効果も期待できます。集まるサークルが多ければ、一般参加者の目にも留まりやすくなりますしね!
 今後は今まで以上に、TSサークルが集まってほしいものです。

・サークルカットでのアピールも忘れずに

 「頒布物概要」は準備会に向けたものですが、サークルカットは準備会と一般参加者、双方に向けたものです。
 こちらでも、「頒布物概要」と矛盾しないように、どんな本を出す気なのかをアピールしておかなくては大損です。
 特に、自分が活動しているジャンルの人間に気付いてもらえるサークルカットでなければ、まっっっったく意味がありません。
 「何かあります」とだけ書かれているサークルと、
 「男の子が女の子に変わっちゃう小説あります」と書かれているサークル。
 皆さんならどっちに行きたいと思うかは、言うまでもありませんねー?
 そういうことです。
 「自分はここにいるよ!」ということを、しっかり教えてください。
 表現の場です。隠してどうしますか。

・ついでにちょっと、申込内容について

 配置の話が出たので、もしかしたら気になってる人がいるかもしれない話。
 頒布物の「持込予定数」ってのがありますけど、『げんしけん』などに描かれていたとおり、あれは本当に目安です。現実味のある数字であれば、正確さを求められる部分ではありません。
 ついでに言うと、あそこに大量の部数を書けば、壁配置になるってもんでもないと思います。
 うちのサークルは初参加でいきなり壁配置になりましたが、「持込予定数」で「500部」とか「1000部」とか吹いたわけじゃあありません。
 ていうか、実際の持込数である「200(+予備)部」と書いたわけですらありませんでした。
 それどころか、実際に書いた数字は、桁が……。

 というわけで、あの時の配置は、所謂「隔離措置」だったんじゃないかと思います。
 まあ宣伝には活用させていただきましたが(^^)
posted by nekome at 11:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌を作ろう!

2009年01月09日

同人誌を作ろう!Aジャンルコードを決めよう!

 新カテゴリとして「同人誌を作ろう!」を追加いたしましたー。
 「@コミケカタログを読もう!」もこちらに移住です。

 さて、うちのサークルも夏に向けて動き始めたところですが――
 既存のTSサークルオーナー以外の方で、ちゃんと「コミックマーケット76参加申込書セット」を購入された方はおりますかね?
 一人もいないとは言わせねえー。
 準備期間はたっぷりあったはずじゃー。
 もし会場で買い忘れたとしても、同人イベントオンライン申込用サイト「circle.ms」に登録すれば、まだ参加申込書セットは購入可能ですぜっ。

・「創作文芸」ってどんなジャンル?

 オリジナルのTSモノで同人誌を作るのなら、ジャンルコードはおそらく200の「創作(男性向け)」か、615の「創作(文芸・小説)」になるでしょうね。
 「男性向け」は、おそらくコミケ3日目のメインだと思っている方も多いでしょうから、説明は省きます。ていうか、そんなに詳しくないしネ!
 漫画が描ける方に向いているエリアじゃないでしょうか。

 「創作文芸」というのは、オリジナルの創作物よろず(小説・詩・俳句・短歌・替え歌)を扱うジャンル。
 「入れかえ魂」さんもよく利用していましたね。うちも小説メインということで、馴染みのあるここで参加させていただいています。
 やる夫が同人小説家になるようです」を読むと、このジャンルの雰囲気がかなり理解できるのではないでしょうか。

 「あそこにいるのが作者の○○先生」というのは本当にある話。
 ただし、そういったプロやセミプロな人たちがクオリティの高い同人誌をたくさん並べている一方で、ごくごく小部数の本を並べてまったり過ごすサークルも多数……いや、大多数、かな?
 「開場は11時」「夏は涼しい」などと言われ、東ホールの男性向けエリアとはだいぶ違う、のんびりした空気の流れているところです。

・TSで活動しているのをチャンスだと思え!

 「やる夫〜」のコメント欄に、「創作同人小説一種類で100冊以上売るのはTOPクラス」「手にとって貰っても1冊も売れない、10冊以下は当たり前」「合計200〜300冊売れればその島で一番売れてる」と書かれています。
 確かに、それは間違いじゃありません。
 じゃあ、「単品で200部超えるTeiresiasは凄い」と言いたいのかって?
 いえいえ、「18禁TS」ならばそれが出来る、ということを言いたいのです。

 普段の自分たちの購買欲を考えればわかるはず。
 我々のようなニッチジャンルの住人は、常に該当作に飢えています。好みの本(かもしれないもの)が出ているとわかれば、急いで買いに走るでしょう。
 コミケという場においても、「男性向け」エリアに用のある人が多いであろうにもかかわらず、わざわざ遠い西ホールにまで足を伸ばしてくれる人がたくさんいる。
 そういうジャンルなんです。TSというのは。

 表紙イラストも挿絵も無し、完全に文字のみの、個人で仕上げた小説本であっても、それがTSモノであり、事前に充分な宣伝がなされているならば、初参加でも50部が狙えます。
 これが18禁・イラスト付きとなれば、100部超えが狙える。
 あとは工夫次第でしょう。
 知名度ゼロ。自サークルをアピールする努力を怠っている、なんてことでもない限り、「10部以下」なんてことはあり得ません。
 実力のある人ならば、うちの部数を超えるのだって容易なはず。

 勿論、大量に頒布することだけがサークル参加の至上目的じゃありません。
 けれど、「たくさん頒布できる」というのは「リスクが低い」ということ
 頑張って作ったのに殆ど手に取ってもらえず、がっくりとモチベーションが下がってしまう、ということにもなり難い。
 売上が印刷代に遠く及ばず、参加の度に苦しい思いをする、ということにもなり難い。

 むしろ、本当に頑張って本を作ったのならば、その苦労相応の結果を、充実した時間を受け取れるはず!

 努力の見返りが期待できるっていうのは、幸せなことです。
 TSファンであることを幸せに思いましょう。
 創作経験不足な人間であっても、コミケという巨大イベントにサークル参加する際のハードルは、他一般ジャンルより低いのですから。

 ……当然、「TSモノであること」に胡座をかいていれば、見放されてしまうかもしれませんけれどね。
 うちも気を抜いちゃいけませんなあ。
posted by nekome at 22:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 同人誌を作ろう!

2008年12月26日

同人誌を作ろう!@コミケカタログを読もう!

「同人誌作ろうぜ!」
「コミケにサークル参加しようぜ!」
 といくら言われても、同人活動の右も左もわからない人間にとって、サークル参加のハードルは高いもの。

 それなら、せめてわたしが体験したこと、知ってることを、思いついた限り伝えてみようかと思いました。
 この先何回かにわけて書いていくつもりです。
 ど素人に毛の生えた程度の人間のお話ですが、少しでも参考になれば幸いです。

・コミケカタログを読もう!

 次回の夏コミに申し込むのなら、まずは今度の冬コミに行って申し込みセットを買う!
 ……のは当然なのですが、それ以前に目を通しておくべきものがあります。
 それはコミックマーケットカタログ。できれば最新のものが良いでしょう。

 買い物には欠かせない全参加サークルの情報や、法律より厳しいコミケのルール、マンガレポートによる体験談やら初心者向けのアドバイスまで掲載されたこの冊子。当日会場に来る人間は購入必須のお役立ちアイテムです。
 しかし、そこに書かれた情報は、当日会場で役に立つものだけではないのです。
 もし、初めてのサークル参加を検討しているのなら注目すべきところ。それは――
 サークルカットの下に掲載された、「配置担当スタッフの一言コーナー」です。

 申し込みを行なう際に注意してほしいこと、書類不備の実例などが書かれています。
 よく「抽選」と言われてますが、実際には書類不備で落ちる場合がかなり多いのですよ。
 せめて純粋な抽選の段階まで生き残ろうぜ!ということで、このコーナーの熟読をオススメしたいですね。
 ひと通り読んでおけば、実際に書類に書き込む時にも、迷わずスムーズにできるはず。

 わたしは何故か、サークル参加する気なんかさらさらない頃からここを熟読していました(笑)
 最初から適切な申し込みができたのは、そのおかげもあるんじゃないかな、とか。
 それから、書類不備を防ぎやすい&申し込み期間が長い、という点でオンライン申し込みを薦めたいところですねっ。

 ……ああ、なんか脳が死んでますんで、今日はこの辺でー。
posted by nekome at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌を作ろう!
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