2008年07月30日

『ナイトウィザード ヴァリアブルウィッチ』2巻

プレイしたことこそないものの、TRPG『ナイトウィザード』はリプレイ『紅き月の巫女』から追いかけているのです。ナイトウィザードファンというか、きくたけファンなわけですが(笑)
その漫画が読めるだけでも嬉しいのに、それが該当作ときたら、そりゃーもう歓声モノですとも。
(TS抜きで、「ナイトウィザードのコミック」として見た場合、戦闘時の行動が「すべてルール上で説明できる」というのは実に面白いと思いましたね)

で、今回買ったのは2巻なのですが、一応基礎的な話なんかも。
この世界を守る「常識」の壁、世界結界。
その結果を越えて裏界から現れ、人々を襲う侵魔(エミュレイター)。
常識外の力=「魔法」を用いてエミュレイターと戦う「ウィザード」。
主人公の藤原竜之介は、そのウィザードの一種である「龍使い」(武闘家のようなもの)であり、流派の開祖が女神であることから、その“気”を使うと身体が女性化してしまいます。
「美少女に変身して戦う秘密のヒーロー(ヒロイン?)」って……なんですか?!その「憧れろ」と言わんばかりの存在!
しかも、主人公は未熟なため、心臓がドキドキしただけでも女になってしまうという不安定ぶり。
1巻では、「夢の内容に動揺して、寝起きで女体化」という素敵な姿を拝ませてくれました(^^
学園内で女になっている時は、目立つのを避けるためか女子制服に着替えているのですが、校則通りにオーバーニーソックスまで穿いている、その律儀さに拍手。実は結構楽しんでるんじゃないのか?
ちなみに、(NWファンには説明不要ですし、2巻本編には描かれていますが)女物の着替え用は「月衣(カグヤ)」という個人結界に収納されており、嵩にも重さにも、人目にさえ悩まされることはありません。普通は武装とか炊飯器とかを収納するのに使うんですが、まさかこの結界の設定が「TSする主人公」を助けることになるとは……きくたけさんも思いもよらなかったでしょうなあ(笑)
というか、わたしだって思いもよらなかったですわ。

以降、2巻ネタバレ注意。

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2008年03月28日

『僕と彼女の×××』5巻

大好きなんですけど、発行間隔の長さが泣き所なこのシリーズ。しかし今回は最短期間で単行本化っ!
こ、これからも是非この調子で(^^

このお話、傍から見てると凄くまっとうで、かつ純粋な恋愛模様に見えちゃうのが奇妙というか愉快というか。台詞抜いたら、普通の恋愛漫画に見えますよこれ(笑)
桃井もあきらも、今のポジションにあまりにかっちり嵌りこんでるもんなあ。そりゃあ、周囲もまさか二人が入れ替わってるなんて思うまい……
けれど、あきらはまだ粘ってるんですよね。
本来の身体(性別)での恋愛も諦めきってはいないし、メンタル的には男のまま。あれだけ長いこと美少女やってても、まだその身体に興奮できるんですねえ。「元自分の身体が椎名とHするかもしれない」と想像して鼻血を噴くとこなんかは、ある意味感心。おお、まだ少年な思考ができるのかと(笑)

とは言え、普段の言動とか雰囲気、千本木と二人きりの時の反応なんかは、ますます可愛らしくなっちゃってんですけどね。
妹にも「前会った時より可愛くなってる」って思われてるぞ、あきら!
もう現状を受け入れちゃった方が幸せになれると思うんですよねえ。長いこと女の子やってて、親友からも絶妙なアプローチ受けまくっているというのに、一体いつになったら堕ちるというのか。

まあ、堕ちちゃったら普通の恋愛模様とほとんど変わらなくなっちゃうので、あきらの粘り腰には拍手を送るべきなのかもしれませんね〜。
「どちらに嫉妬しているのかわからない」という、今の複雑な心境も見ていて面白いですし。これからも温かい目で見守りたいところです(^^

2008年03月21日

『BLUE DROP〜天使の僕ら〜』A

TSっ娘×女装少年や女装少年×女装少年なシーンを連発し、わたしを鼻血の海に沈めた吉富昭仁さんの『BLUE DROP〜天使の僕ら〜』。その2巻にして完結巻を購入。
さて、今度はどんな展開を見せてくれるのか――の前に、知らない人のためにも一応説明。

『BLUE DROP』の舞台となる世界は、女性のみの異星人「アルメ」に支配された地球。
「天使の僕ら」は近未来のお話で、男子高校生のショータが主人公。彼は、アルメによって女性に改造された親友ケンゾーとのSEXを強要されます。
これはアルメの実験であり、逆らうことは許されないわけですが――
色々ありまして、性的に倒錯したシーンが次から次へと(^^;
吉冨さんはわたしを萌え殺す気なんじゃないかと思いましたね。「TSした親友とドキドキな展開に!」ってのが好きな人は勿論のこと、女装少年好きにとっても破壊力抜群の内容になっています。
特にシンイチ君の「僕を…女の子だと思ってもらえませんか?」は強烈。あんた(ショータ)がダメなら、わたしが美味しくいただいちゃうよ?と思ったものです。
ただ、これらの倒錯っぷりというのは、別にふざけているわけでもキャラが暴走しているわけでもないんですね。
何しろ、地球の支配者であるアルメには女性しか存在せず、彼女たちの繁殖相手は地球人の女性となります。地球人の女性はアルメによって囲い込まれ、女同士で愛し合うように教育されます。となると、女性を奪われた男性は、男同士で慰め合うしかなくなる。必然、歪んだ作品世界の出来上がりというわけです。
いやー……こういう理由付けは、ちょっと感心してしまいますね。
まあ、それでも飛ばし過ぎな気はするのですが(^^;

ちなみに、一応男性であるわたしとしては、地球人の女性が奪われてしまうような統治には断固抵抗したいですが、自分を女性に改造してくれるというのだったら、喜んで協力しますね。
必要なら、レジスタンスの情報とかガンガン密告しちゃいますよ、ええ(爆)

さて、2巻の話ですね。
アルメによって女性に改造されたというケンゾーですが、実は、その正体とは――
……っ! ダメだっ! 流石にこのネタバレは重度過ぎて書けないっ!
気になる人はさっさと買いましょう。絶対損はしないから(ある意味成年向け以上にエロいですけど)。
ただ、そうですね。これはこれで物凄いツボだったとだけ言っておきましょうか(^^
その真実ゆえに、少し切ないラストを迎えることになるのですが――それも含めて、ぐっと来る展開でした。
彼らのその後は、吉富さんの予想に強く同意、ということで。
全2巻という、かなり短くも感じる物語でしたが、密度の維持を考えれば、これでちょうど良かったのかなと思います。
それにしても、秋田書店の濃さというのは驚異的です……
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