TSエロ小説ジャンルで活躍する狩野景さんの新作、ついに出る!
狩野景『ツイてる勇者さま!』(あとみっく文庫)
即位したての少年魔王・アーヴェンガルドは、少数の仲間とともに魔王城へ潜入してきた女勇者・クラリスによって打ち倒されてしまう。
しかし死後気が付くと、アーヴェンガルドの魂はクラリスの肉体に憑依していた!
どうやらクラリスの意識がない間だけ身体を使えるらしく、彼女に気付かれないのを良いことに魔王はパーティの人間関係を引っ掻き回し始め――
読む前は「魔王の側にイニシアティブがあるのかな?」と思っていたのですが、どうやらほぼ対等だったようですね。
魔王は勇者が起きている間のことを知らず、勇者は魔王が身体を使っている間のことを知りません。
けど魂が他人の肉体に入ってるわけですから当然、魔王の方は事態を理解できると。
だから! 色々やらかしちゃってくれるわけです!(^^)
状況を把握した魔王が真っ先に考えたのが「勇者の身体で悪逆の限りを尽くすことで、勇者と人間共に復讐してやろう」だというのが素晴らしいですね。
TSエロ作品に登場する、魔を統べる王ともなれば、憑依シチュでそれぐらい考えてもらわなければ。
しかし残念なことに、完全な乗っ取りはできておらず、身体を使えるのは勇者が寝ている間だけ。
ならばと魔王が考えたのは、ネオン王国の辺境に巣食う「喚身の魔女」ナスタロヴィカ(!)の力を借りて勇者の精神を追い出すこと。
魔王の存在に気付いた魔導士の少女・エピカを脅してナスタロヴィカのもとへと誘導させつつ、巨乳な女剣士とレズったり初心な聖騎士を誘惑してからかったり……。
「こんなエロゲがやりたかったんじゃー!」と叫びたくなるようなシチュエーションでして、序盤は大興奮。
憑依TSならではのエロシーンも勿論嬉しいのですが、それ以上に好きなのがエピカを脅迫する時のこの台詞。
「分かっているだろうが、俺に背けば勇者のすました顔に跡が残るような傷を付けてやるからな。いくら勇者とはいえ女にとってはかなりのショックになろうだろうなあ?」
こう言って自分(クラリス)の顔にナイフを突きつけるんですよ! Yes! ナイス憑依脅迫!
ただ自分の趣味的に残念なのが、アーヴェンガルドが女体で快楽を貪ることにあまり積極的ではないことですねー。
彼の嗜好はあくまでノーマルなので、どちらかというとパーティ内の人間関係をかき乱す方がメインになるのです。
男をからかったりはしても、自分がヤられるのは嫌、と。
とはいえ、これは男性としては至極普通な思考。
女に憑依したその日から男に跨りたいって変態は残念ながら少数でしょうからね。
まあ意図せざるものだったとはいえアーヴェンガルドも男を知ったことですし、無理なく2巻が出せる内容になっていますんで次こそは、
このTSっ娘、陥落た……!
と言えるようなシーンがあることを期待したいです。
2012年02月22日
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