2011年02月05日

そして、女になったら何がしたい?「男のうちにしたい10のこと」

 先に言っておきますけど、わたしから話聞かずに、何も知らずに漫画を直に読んだ方が絶対に面白いですからね!
 この記事書くべきか迷いましたもん。むしろ作品を楽しむ妨害にならないかって。
 しかしまあ、すぐ読みたい人はだいたい買ってる頃合いだと思うので、ギリギリのラインを守りつつ書いてしまいましょう。

 おりもとみまなさんの「男のうちにしたい10のこと」が素晴らしすぎる!!
 あ、『チェンジH red』に収録されています。
 
 主人公の佐藤ゴン吉は痔が悪化して肛門科にかかったところ、「急性女体化細胞疾患」を発症しており24時間以内に女になってしまうことを告げられます。
 ゴン吉自身は半信半疑だったが、両親から「残された男の時間をまっとうさせたいから早退させてくれ」と頼まれた教師がクラスメイト全員の前でそれを告げてしまい、「明日から女になる」ことが周囲にとって確定事項となってしまう。
「女になったらしたいことのアンケートとっておいてやるよ」
「思いもつかない答えが山ほど返ってくるぜ!!」

 と盛り上がる男子たちに見送られ、ゴン吉は早退。自室で「男のうちにしたい10のこと」を考え始めますが――



 ひとつしか思いつかないんだなこれが!(笑)

 多分同じ答えになっちゃった人も多いと思う!

 限界を感じて両親に相談するゴン吉。母親の答えは参考にならなかったものの、父親から返ってきた答えは……

「真に男にしかできない事
 それは女装だ……!!!」

 ……っ! 確かにッ……!
 実際にその理由でやってしまうかどうかという点が一般人とそれ以外との分かれ道になる気がしますが、親父さんの主張そのものは筋が通っているように聞こえるのがおりもと節。
 あと「女体化と女装を一緒くたにするな」と熱弁を振るう親父さんに親しみを覚えますね(^^)

 外に出て女装の恥ずかしさを堪能してきたゴン吉のもとに届いたのは、あの肛門医からのFAX。そこで紹介されていたのは、同じ急性女体化細胞疾患の人のブログだった。

 この「病気で女になっちゃったおじさんのブログ」管理人・TS子さんとのチャットシーンがまた秀逸でしてね!
 「彼女」が言うには、この病気に罹ると細胞がすべて女のモノに替わり、今とはまったく違う容姿になると。そして必ずしもかわいい子になるというわけではないという。
「神様は残酷だからね」
「変わるよ。君を取り巻くすべてが。」
 そう語るTS子さんを襲った悲劇とは……。

 こういうケースまで考えられてるのが流石ですわ〜。

 覚悟を決めたゴン吉は、男としての最後の夜を過ごし……見事に完全な別人となって目を覚まします。
 もう俺は女として生きていかなきゃならない!今までどおりの生き方はできない!と悲しみに浸るゴン吉に、クラスメイト達からのアンケート結果が届く。
 クラスメイト男子全員が考えた「女になったらしたい事」、それは――

 ああっ、twitterで仰っていたのはこのことだったのかあっ!!
 
実際にアンケート取ってたんです、これ。
 故に……なんという説得力。


 いやあ爽快なエンドでしたわ。
 これまでのTSモノの作品もそうでしたけど、おりもとみまなさんの作品からは題材に対する真摯さが伝わってくるんですよね。またそれを独特の凄いテンションで描いてしまうので面白くてたまらない。
 あー、早く単行本にまとめてくれませんかねえ。人にも読ませやすくなりますし。このアンソロは自分ですら本気で購入中止を検討したし……(結局おりもとみまなさんと甘詰留太さんの作品はどうしても読みたいので買ってしまった)。

 
 ちなみに、わたしだったらこのアンケートに「男漁り」と答えるところですね!
この記事へのコメント
女装とTSを一緒くたにするな〜って、チェンH編集に喧嘩売ってませんかそれwww
Posted by KILEAK at 2011年02月05日 23:43
>KILEAKさん
あっはっは。
よくぞ言ってくださったってところです。
漫画家の熱意や努力は伝わってくるのに、編集部は全っ然こっちの話聞かないからなあ……。
Posted by nekome at 2011年02月06日 23:50
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