おおばやしみゆき『純★愛センセーション』1巻(ちゅちゅコミックス)
親友の賀正に夢中な男子高校生、純一。
ある日、純一は賀正をかばって事故に遭い、死んでしまいます。
幽霊となって彷徨っていた純一は、自殺しようとしていた女子高生、愛を助けようとした拍子に彼女に憑依。女の子の体を手に入れたことで「賀正の運命の女になってやる!」と意気込むのですが……。
予想以上に面白かったですね!
レーベルからわかると思いますけど、絵柄はいかにも低年齢層向けの少女漫画といった風なので、抵抗を感じる人もいるかもしれません。が、それを押してでも読む価値アリ。
主人公が最初から親友に対してラブラブ(友情はともかく、愛情としては片思い)なので、女の子になってからの心情の変化がみたいんだけどな〜、なんて思いつつ買ったのですが……すぐに気にならなくなりましたね。
第1話における、生前の純一の描写が充実しているのですよ。賀正とふざけ合いながら過ごす日常、賀正への想いがたっぷりと、かつ丁寧に描かれているため、「木村純一」というキャラクターを受け入れ易いのですね。この主人公の未来を見てみたくなります。
そして、「体を乗っ取った!」と浮かれていた純一ですが、すぐに賀正へアタック開始!などという単純な話にはなりません。
愛の意識も存在しているため、精神同居のような状態になっているのです。
純一が主導権を握っている間のことは、愛の記憶には残りません。ただし、乗っ取れるのは愛の意識がない時、あるいは弱っている時のみ。
愛の意識がしっかりしている間は、感覚や感情は純一に伝わっているようですが、体を動かすことはできません。心の声を届けるだけなら可能ですが、黙っていれば存在にすら気付かれません。
この制約が思わぬ展開を呼んだりして、実に退屈せずに楽しめるのです(^^
愛の周辺の人間との関わりも重視されていますし、じっくり時間をかけて描いてくれそうな予感……!
今後への期待も大きいですね!
……それにしても、近所に1〜3冊しか入荷しないようなマイナー漫画を買い漁っている身としては、このレーベルの入荷数には軽く凹みます。いいなあ、塔になってて。
2008年09月15日
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アレは、ラストがちょっと寂しかったので、この作品は明るく終わって惜しいです。
そういえば、みのむーさんもそんなことを言っていましたね。
わたしは読んだことがないので調べてみたのですが……おお、確かにそんな感じですね。これは読んでおきたかったかも。
『純★愛センセーション』は基本コメディタッチで進む、はず(^^;
わたしは『リターン』も思い出しましたが、こちらは最初から恋愛感情を抱いていたわけではありませんからね〜。
なんにせよ、少女漫画はこういった形態の恋愛もすんなり扱ってくれるのがありがたいです。