2008年03月17日

『チキタ★GUGU』完結

TONOさんの『チキタ★GUGU』(眠れぬ夜の奇妙な話コミックス・朝日ソノラマ)、8巻で無事完結。
じんと来る話だったなあ……
朝日ソノラマ消滅の報を聞いた時には一瞬不安になりましたが、人気作ということもあってか「最後まで出す」と保証されていて、ホッとしたもんです。

人喰い妖怪の間に伝わる「不味い人間は、100年育てると美味になる」という噂
これを実践しようとする妖怪ラー・ラム・デラルと、その飼育対象となった「不味い人間」の少年チキタ・グーグー。
この二人(?)を中心とした不思議な雰囲気の物語、好きだったんですよねえ。
主人公の少年が食物連鎖の頂点から転げ落ちてることもあって、生死に絡んだ面白い遣り取りが見られますし。
潰した蜜柑を指して「この子の絶叫が、聞こえた?」は名言。

ちなみに、人喰い妖怪のラーは変幻自在で、若い娘の姿やら美青年やら子供やらクマやらに化けられるんですが、別にそこがTS魂を刺激したとかいうことはないです(^^;

TONOさんの作品で目を引くトランス要素といったら、むしろ異性装キャラの多さでしょうね。
『チキタ★GUGU』においても、主人公に敵意を抱いている青年が美しい女装姿で登場。他に男装キャラもいますし、『カルバニア物語』(Charaコミックス)の主役は男装の麗人。脇役の小さな男の子も女装させられることがあり、これがまた似合っています。
何と言っても魅力的なのは、『博士の魚たち+薫さんの帰郷』(ソノラマコミック文庫)に収録されている、とある短編――ネタバレになるので題名は伏せますが――に登場する女装美少年ですね! 確かにbefore←→afterの顔立ちは同じなのですが、演技をしていることもあって印象のギャップが大きく、かつ女装状態が可愛らしいったらないので、何度でも眺めたくなります(^^

あと、人外がちょくちょく登場するのも嬉しかったり。

それらの趣味的な要素を抜きにしても、TONOさんの作品は凄く魅力的なんですけどね。
一見いいかげんそうな世界観なのに、人間の描き方は丁寧で、ちょっと考えさせられたり、ブラックな展開が隠れていたりします。
ただ問題なのが、掲載誌がことごとくマイナーということで……
特にオススメな王室コメディ『カルバニア物語』にしても、BL誌で連載されているので、男性の多くは見たこともないでしょうなあ。小さい書店では単行本の入荷数も少なく、逆に濃い書店では別のフロアに隔離されてしまいます。
わたしなんぞは、BL誌掲載作品にも傑作があることを知っているので(そもそも抵抗がないので)、そういうコーナーにも平気で足を運ぶんですが、そうでない人の方が多いでしょう。漫画を熱心に読む男性でもTONO作品に出会う機会がなかなかないことを思うと……
ああ、なんて勿体無い。
この記事へのコメント
生だょ(ノ∀`*) ペチ!!

TONO (・∀・) イイ!!
生のぃぃたいこと、みんな書いてぁるー。
すごぃ。生、書けないょ。嬉しヵたー。
やさしぃ丁寧な文章。
Posted by はづき生 at 2008年03月21日 14:57
>はづき生さん
ああ、生さんでしたか。ごきげんよう、一瞬誰かと(^^;
TONOさんの作品は良いですよねえ。もっと読む人が増えて欲しいです。
可能なら、もっと具体的に上手く解説したいところなんですけどねー。
当り障りのない書き方になってしまったかなと思いましたけど、喜んでいただけたようで幸いです。
Posted by nekome at 2008年03月21日 21:45
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