2012年01月28日

TSファンの痒いところまで手が届く『なりゆきショウガール』

 今やアンリアル屈指のTSエロ漫画家、まる寝子さんの最新単行本は迷わず買い!です!

 まる寝子『なりゆきショウガール』(アンリアルコミックス)

 『コミックアンリアルアンソロジー 催眠術・マインドコントロール編』「みゆんみゆんにしてあげる」を読んだ時から、「おおっ、この方なら良いTSモノが描ける……!」と思っていたものですけど、最近はこちらの想像を超えるバリエーションでTSモノを次から次へと発表! それらの多くが詰まっているのが、この単行本です!

 「いれかわりイノセンス」はオーソドックスな入れ替わりモノながらも、男女双方とも内面の描写が充実している作品。あとがきによると、本当ならエッチシーン以外にもTS的な見所を描きたかったそうで。そこは是非、またの機会にやっていただきたくっ。

 「アルティメットおやま」は女装モノかーと肩を落としかける人もいるでしょうが、それはまだ早い。主人公は女形の修行のため「女子として」転校してくるのですが、早くも性別バレの危機に。水泳の授業を乗り切るため、秘技によって肉体を女性に変えるのです。
 つまり女装モノに見せかけた変身TSモノ。で、こっからが素敵なんですが、この秘技は肉体に対する自己催眠のようなものでして、自分が女であると強く認識すればするほど変化が進み、定着していってしまうのです! そう、この設定は「堕ちるTSっ娘」を描くのに非常に向いている! いやー見事ですわー。

 表題作でもある「なりゆきショウガール」は特にクオリティの高い作品。というか! 自分好み!
 「発表会のアシスタントガール ※男性に限る」という謎のバイト募集に応じてみた主人公。行った先で渡されたのはキャンペーンガールの衣装。それを着ると、驚異のテクノロジーによって肉体が女に変化してしまいます。
 雇用先の研究者が言うには、その「メタモルウェア」こそが目玉製品であり、イベント期間中、女に変身したままでキャンギャルを務め、最終日に種明かしをしたいとのこと。
 流されるままにキャンギャルデビューしてしまう主人公。不慣れな姿ゆえに最初こそ戸惑っていたものの、注目が集まるのにしたがって気分が乗ってきてしまいます。
 だよね! 可愛い女の子として注目されて、写真撮影求められたりしたら悪い気しないよね!
 っていうか、男心をそそる衣装と媚びたポーズで撮影会モデルとかやりたいから! や・り・た・い・で・す・か・らーっ!!
 ついつい調子に乗ってしまう主人公の心情も理解できるってもんですよ。
 いやほんとキャンギャルとか憧れるんで、理想のひとつを体現してるんですよねえこの作品。

 そして主人公への感情移入度という点ではさらに上を行くのが「♂♀トランスレイヤー」
 この作品の主人公、「同人イベントでコスプレしてみたいけど、やりたいのは女性キャラのコスプレであり、似合わないからやらない」という、あれ? なんで自分登場してるの……感(^^;
 そんな彼が偶然手にしたのが某企業の試作品美容液スプレー。これを男性の身体に吹きかけると、その部分が女性的に変化してしまうのです。
 女らしい顔、女らしい骨格と胸の膨らみ。
 それらを手に入れられたのなら――そう、やるっきゃない! 女性キャラのコスプレを!
 美少女レイヤーとしてイベントを満喫する主人公は、会場でオタク友達2人と遭遇。彼らにナンパされたものだから、面白がってついてゆくのですが、正体がバレそうになる度にスプレーを追加使用し、肉体をどんどん変化させて乗り切ろうとしてしまいます。
 そう、段階的部分変身モノなんですよこれ。狭いとこ突いてきますよね〜。
 当然ながらエロ展開に持っていくわけですが――オチが凄い! 正直これは予想できませんでしたわー。このコマだけで興奮度がえらいことに!

 「俺、メタドール」はタイトルからして説明するまでもなく、まさかの! メタドールものです!
 単純な変身・入れ替わり・憑依ならともかく、商業誌でメタドールが読めるなんて……!
 プログラムによって支配され、本意に反して他人の命令に従ってしまうとか、ツボを突いてくれますよ。エロシーンで描かれる「変化」も実に好みで、もうどんだけ狙い撃ちすれば気が済むのかっ。


 とまあ、TS内メジャージャンルのみならず痒いところまで手の届く素敵な作品群となっております。
 しかも巻末にオマケ漫画的な「くらしの知恵袋 女の子になってしまったら」が掲載されているのですが、これが「18禁TSガイド的」な内容でして、発想が完璧にTS愛好者のそれ……!
 最後の最後まで感服させられてしまいました。
 最早まる寝子さんは、TSエロ漫画専門家の一人と言えましょう。あとがきにも今後の希望が書かれておりましたし、これからもこのジャンルでのご活躍をお祈りしたいところです!
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