最近はTSモノもごそっと増えましたからね。連載開始時には「また変身TSモノ始まっちゃったけど、ブームに乗った急造品じゃなきゃいいなあ。ちゃんと持ち味あるかなあ」という不安もあったわけですよ。
だから第1話読んだ時点では「悪い点は見当たらないけど、まだまだ評価保留! あ、でも髪が伸びてしっかり印象変わるのは良いね!」程度の印象でした。その後の連載は確認していません。
が、単行本になったのを通して読んでみて――
おお、これは基本に忠実で良いではないか!
日下皓『めぐ・みるく』1巻(角川コミックス・エース)
高校入学を控えたメグルと章は女っ気のない生活への不満をぶつけ合っていた。
二人は幼馴染で、章はメグルの家に居候中。これで片方が女じゃないのはおかしい!と騒いでいたところ、それを本気の願いと受け取った天使の手によって、メグルが女の子に変えられてしまう。
章と母親には本人だと認めてもらえたメグルだが、高校には女子として通うことに――
TSモノが溢れている昨今だと「どれだけツボを押さえているか?」だけでなく「どこで捻ってくるか? 独特のウリはあるか?」が気になってしまうところですが、この作品はお約束の押さえぷりっこそが楽しめるポイント。
それではいくつか、TSモノのお約束要素に注目して書き出してみましょうか。
・TSの王道、親友萌え!
気心の知れあった親友である章は、つき合い長いうえに同居人。接触系ハプニングの機会もそりゃあ頻繁に転がってるってもんです!
メグルの方は完全に男同士の感覚なので、距離が近い近い。
他の知り合いからかうために、わざと腕に抱きついて胸おしつけてきたりするんですから、やられる方はたまらないでしょうな。まあ自分はやる方が良いんですけど!
しかし「リアルおっぱいマウスパッド」には噴いた(^^;
・理解のありすぎる母親
やっぱり一番最初に順応したのはこの人だった。
いつの間にやら学校側を誤魔化し、ちゃんと入学前に女子制服も調達してます。
ウサギの髪飾りまでつけて、息子を可愛く着飾ってくれます。ムスッとしたメグルの照れ顔が素晴らしいですな!
・Hしちゃったら性別固定です!
ここはちょっと予想外の要素もあったんですが、この作品、さりげに可逆モノです。
女の時に女とキスをすると男に、男の時に男とキスをすると女になっちゃうんですね。
「キスをできるような相手にとっての異性になる」ってことでしょうか。なんとなく、昔ぬ〜べ〜に登場した淫魔の子を思い出しました。男を好きになったから女で性別固定されちゃうやつ。
「可逆ってことは、簡単に男に戻れるってこと? それはちょっと……」と不安になる人もいるでしょうけど、安心してください。ハプニングでもない限り、自分からキスできるような子じゃありませんからほとんど女の子のままです。
そして、Hしちゃったら、その時の性別で固定!
これは基本だよね! そこまで描かれることはまず無いんじゃないかと思いつつも、それを主人公たちに意識させるだけでニヤニヤしちゃうね!
・女子の友達が増えました
男の時はまったく女っ気がなかったのに、可愛い女の子になった途端に、周囲に女の子が寄ってくる法則。
まあ最近は「女子に嫌われるTSっ娘」というのもちょこちょこ出てきたんですが……やっぱりこっちがお約束かな。
2人は女の子同士のつもりで友達になるんですが、残り1人・奏子は幼馴染なんで事情も知ってて、「異性として」興味持ってます。
メグルが女の子になったことで毎日のようにどぎまぎさせられてる章と、急速に距離が縮まった奏子。どちらもそれなりに分量割いて描かれてるので、「どっちとくっつくの? 男に戻るの? 女のままなの?」とこの先揺れ動いていくであろうメグルを想像して楽しめますね。
・初めてのブラ!
かつて、乱馬世代の同士は言いました。
「恥じらいもなく女物の下着つけるようになったらダメなんだよ……!」
メグルは女子制服着てても下着は男物。これはずぼらなわけではなく、はっきりした抵抗なんですね。当然ブラも嫌がります。
女友達できたから、無理矢理ランジェリーショップに連れてかれちゃうんですけどね!
恥ずかしいをしつつも、男として美味しい思いもしてるあたりはバランス良いと思いますね。うん、ここ以外でもラッキースケベなシーンがあったりするんですよ。間口が広がるので歓迎ですな。
「TSモノってどんなもの?」と訊かれたら「これを読むと良いよ!」と迷わず差し出せる良作ですね。
疑似百合ルート一直線でもなく、親友ルート一直線でもなく、どっちに転がるかわからない状態が安定して続きそうで今後も楽しめそうです。
〜関連リンク〜
「女の子になったら、のドキドキを詰め込んで!TS漫画「めぐみるく」がワクワクわーい!」(たまごまごごはん)
2010年12月25日
2010年12月22日
上質のTSエロ漫画がたっぷり!『トランスガール−変質系少女−』
『コミックアンリアル』を中心にTS系エロ漫画で活躍されていた砕骨子さんの作品群が、待望の、た・い・ぼ・う・の単行本化――――っ!!
こんな日が来てくれるとは……! 望外の喜びってやつですよこれは!
砕骨子『トランスガール−変質系少女−』(アンリアルコミックス)
なにしろ、TSが好きでなければまず描けない作品群を商業誌で描かれ、サイトや同人誌でもオリジナルのTSエロ漫画を発表されていたのです。まさに理想的なTSエロ漫画家!と砕骨子さんに期待せずにはいられませんでした。
しかし、『コミックアンリアル』の方では2008年6月のvol.13以降作品が載ることはなく、コミケへの参加もなくなり、サイトも消えてしまいました。
最早単行本収録分の作品が集まるかどうか以前の問題。今後の創作活動自体、絶望的なのでは……と不安にもなろうというものです。
単行本が出ないのなら切り抜きを見せるしか!とオフ会に「Long Way Home」(前・後編)や「トランスガール」を持って行って、こんな作品があるよと教えてましたよ。
ここに来て突然の単行本化の報には心底驚きましたとも。
いやあ……この日が来て本当に良かった。
さて内容ですが、収録1作目の「Long Way Home」(前・後編)は憑依モノ。
意識下のタイムリープにより過去の人間に憑依できる主人公は、幼いころの自分が憧れていた近所のお姉さんに憑依。過去の自分自身を誘惑して犯してしまいます。
この時点でもう、TSに興味のない人からは出てこない発想でしょう!
憑依好きな人の中には、「かつての憧れの女性に憑依」というシチュエーションを妄想した人、そこそこいると思いますけどねっ。ええ自分もそうですとも。
しかも違う時代に移動することによって、入れ替わりHとも違う正真正銘の自分自身とのセックス、という倒錯的な状況を作り出しています。ゆすらさん大喜び!
主人公はその後も、女性に乗り移ってはあどけない少年を犯すという憑依セックス塗れの生活を送ります。なんて羨ましい……!
しかし、いつものように女性に憑依した主人公が少年たちを物色していると……。
この後の倒錯度はさらにもの凄いことになっています。結構ダークですのでご注意を(^^;
次に収録されている「トランスガール 変質系少女」は王道的な変身エロ。
女嫌いの少年が夢魔の力で女の子に変えられてしまい、女性専用車両を避けて乗った電車で集団痴漢に遭ってしまいます。
最初っから受け気質の少年じゃなくて、強気で女嫌い(=自分が女になったことも否定したい)ってのがポイント高いですね!
そう、こういう子が堕ちていくから面白いのです。元男って設定の娘が犯されてりゃ良いってもんじゃないんです。
理想的な変身系TSエロと言えますね。
単行本描き下ろしの「バーチャルファイターマキ」もTSモノ。
こちらは格闘ゲームの世界に取り込まれ、女性キャラになって犯されてしまうものです。
内面の男らしさの描写に加えて、体の自由がきかない状態で女の快楽に溺れさせてしまうというのが素敵ですね。
3作ともTSのツボを押さえた素晴らしい作品。
エロ漫画におけるTSモノを語るうえでは絶対外せないと言えるでしょう。
中でも女に憑依する主人公がセックスに積極的な「Long Way Home」は希少さ、倒錯っぷりと二重の点でイチオシです。
こんな日が来てくれるとは……! 望外の喜びってやつですよこれは!
砕骨子『トランスガール−変質系少女−』(アンリアルコミックス)
なにしろ、TSが好きでなければまず描けない作品群を商業誌で描かれ、サイトや同人誌でもオリジナルのTSエロ漫画を発表されていたのです。まさに理想的なTSエロ漫画家!と砕骨子さんに期待せずにはいられませんでした。
しかし、『コミックアンリアル』の方では2008年6月のvol.13以降作品が載ることはなく、コミケへの参加もなくなり、サイトも消えてしまいました。
最早単行本収録分の作品が集まるかどうか以前の問題。今後の創作活動自体、絶望的なのでは……と不安にもなろうというものです。
単行本が出ないのなら切り抜きを見せるしか!とオフ会に「Long Way Home」(前・後編)や「トランスガール」を持って行って、こんな作品があるよと教えてましたよ。
ここに来て突然の単行本化の報には心底驚きましたとも。
いやあ……この日が来て本当に良かった。
さて内容ですが、収録1作目の「Long Way Home」(前・後編)は憑依モノ。
意識下のタイムリープにより過去の人間に憑依できる主人公は、幼いころの自分が憧れていた近所のお姉さんに憑依。過去の自分自身を誘惑して犯してしまいます。
この時点でもう、TSに興味のない人からは出てこない発想でしょう!
憑依好きな人の中には、「かつての憧れの女性に憑依」というシチュエーションを妄想した人、そこそこいると思いますけどねっ。ええ自分もそうですとも。
しかも違う時代に移動することによって、入れ替わりHとも違う正真正銘の自分自身とのセックス、という倒錯的な状況を作り出しています。ゆすらさん大喜び!
主人公はその後も、女性に乗り移ってはあどけない少年を犯すという憑依セックス塗れの生活を送ります。なんて羨ましい……!
しかし、いつものように女性に憑依した主人公が少年たちを物色していると……。
この後の倒錯度はさらにもの凄いことになっています。結構ダークですのでご注意を(^^;
次に収録されている「トランスガール 変質系少女」は王道的な変身エロ。
女嫌いの少年が夢魔の力で女の子に変えられてしまい、女性専用車両を避けて乗った電車で集団痴漢に遭ってしまいます。
最初っから受け気質の少年じゃなくて、強気で女嫌い(=自分が女になったことも否定したい)ってのがポイント高いですね!
そう、こういう子が堕ちていくから面白いのです。元男って設定の娘が犯されてりゃ良いってもんじゃないんです。
理想的な変身系TSエロと言えますね。
単行本描き下ろしの「バーチャルファイターマキ」もTSモノ。
こちらは格闘ゲームの世界に取り込まれ、女性キャラになって犯されてしまうものです。
内面の男らしさの描写に加えて、体の自由がきかない状態で女の快楽に溺れさせてしまうというのが素敵ですね。
3作ともTSのツボを押さえた素晴らしい作品。
エロ漫画におけるTSモノを語るうえでは絶対外せないと言えるでしょう。
中でも女に憑依する主人公がセックスに積極的な「Long Way Home」は希少さ、倒錯っぷりと二重の点でイチオシです。
2010年12月20日
さめだ小判「ボクがあの娘であの娘がボクで」が単行本収録!
本日20日発売の『さめだ小判の華麗なる生活』に、入れ替わりTSモノ「ボクがあの娘であの娘がボクで」が収録されていました!
いやー、だいぶ前に『チャンピオンREDいちご』に掲載されたものの、読み切りなもんだからいつどの単行本に収録されるか、そもそも収録される保証があるのかもわかりませんでしたからね。切り抜き保存して、人に見せたりしてたもんですよ。
再び人の目に触れる状態になって良かった良かった。
内容はハイテンション気味でエロめな、幼馴染同士の入れ替わり。
少年・まことの方は「幼馴染のセオリー」を言い訳に着替え中の少女・ちはるの部屋へ乱入するようなやつなので、入れ替わり直後から欲望に忠実です。
「しょっ…しょうがないな
こうなったらお互いなにくわぬふりして生活するしかないだろ!!
ああ…困った! まったく冗談じゃねーぜ
なんで俺がこんな目に…!?」
と言いながらニヤケ顔で胸を揉んでいるシーンに、この作品のノリがよく表れていますね!
常々「入れ替わり・憑依後の元男キャラはもっと性欲に素直であるべきだ!」と思っている自分としては、実に年頃の少年らしいまことの言動は「よく描いてくれた!」といったところ。まーここまで露骨なキャラは読み切りじゃなきゃ難しい気もしますが(^^;
その後は、まことが男からエロい目で見られることに怯えたり、ちはるが膨らむ股間の対処に困ったり、結構エロいシーンがあったりと慌ただしいながらも楽しめます。
希少な欲望忠実系商業TS作品としてオススメ。
いやー、だいぶ前に『チャンピオンREDいちご』に掲載されたものの、読み切りなもんだからいつどの単行本に収録されるか、そもそも収録される保証があるのかもわかりませんでしたからね。切り抜き保存して、人に見せたりしてたもんですよ。
再び人の目に触れる状態になって良かった良かった。
内容はハイテンション気味でエロめな、幼馴染同士の入れ替わり。
少年・まことの方は「幼馴染のセオリー」を言い訳に着替え中の少女・ちはるの部屋へ乱入するようなやつなので、入れ替わり直後から欲望に忠実です。
「しょっ…しょうがないな
こうなったらお互いなにくわぬふりして生活するしかないだろ!!
ああ…困った! まったく冗談じゃねーぜ
なんで俺がこんな目に…!?」
と言いながらニヤケ顔で胸を揉んでいるシーンに、この作品のノリがよく表れていますね!
常々「入れ替わり・憑依後の元男キャラはもっと性欲に素直であるべきだ!」と思っている自分としては、実に年頃の少年らしいまことの言動は「よく描いてくれた!」といったところ。まーここまで露骨なキャラは読み切りじゃなきゃ難しい気もしますが(^^;
その後は、まことが男からエロい目で見られることに怯えたり、ちはるが膨らむ股間の対処に困ったり、結構エロいシーンがあったりと慌ただしいながらも楽しめます。
希少な欲望忠実系商業TS作品としてオススメ。